SDGsのレポートで赤信号!日本のジェンダー平等の達成度は?

17の目標

はじめに

持続可能でよりよい世界を目指す国際目標、SDGs。2030年に向け、各国が17の目標と169のターゲットの達成を目指し、それぞれ取り組んでいます。

※SDGsの基礎知識については、以下を参照

国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」(SDSN)では、毎年、世界各国のSDGsの達成状況をレポートとして発表しています。

実は、このレポートで日本の達成状況について「深刻な課題が残っている」と評価され、赤信号となっている項目があるのをご存じでしょうか?

この記事では、2023年に公表されたSDSNのレポートを元に、日本が達成に向けて大きな課題を抱えていると評価された5つの問題のうちの一つ、「ジェンダー平等の実現」について、現在の状況、レポートの内容などについて、わかりやすく説明します。

SDGsの17のゴールとは?

まず最初に、SDGsの17のゴールについて、改めて振り返りましょう。

SDGsで掲げたゴールの概要

SDGsというと、なんとなく環境問題に関する取り組みというイメージを持たれがちですが、一つ一つを見てみると、経済・社会・環境と広い分野にまたがっていることがわかります。ユニセフのSDGsに関するサイトによると、「それぞれの目標は密接に関連しており、経済、社会、環境の3つの側面のバランスのとれた、持続可能な開発をめざしている」とされています。

以下が、17のゴールです。

1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
3 すべての人に健康と福祉を
4 質の高い教育をみんなに
5 ジェンダー平等を実現しよう
6 安全な水とトイレを世界中に
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8 働きがいも経済成長も
9 産業と技術革新の基盤を作ろう
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
12 つくる責任つかう責任
13 気候変動に具体的な対策を
14 海の豊かさを守ろう
15 陸の豊かさも守ろう
16 平和と公正をすべての人に
17 パートナーシップで目標を達成しよう

参考)朝日新聞「次世代によるSDGs 169ターゲット」

 
 

2030年に向けた、現在の達成状況は?

それでは、2030年に向け、現在それぞれの目標はどの程度達成しているのでしょうか。

国際的な研究組織「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」(SDSN)が毎年発表している、世界各国のSDGsの達成状況に関するレポートをみてみましょう。

Conceptual environmental conservation and sustainable ESG development . 3D render computer graphic .

日本は166カ国中21位

2023年6月にSDSNが公表した「Sustainable Development Report」(持続可能な開発報告書)によると、日本の達成状況は166カ国のうち21位。2022年よりも2つ順位を下げました。ちなみにトップはフィンランドで、2位がスウェーデン、3位がデンマークです。北欧諸国がトップ3を占める結果となりました。

5つで深刻な課題が残る「赤信号」

日本が17のゴールそれぞれ、どのぐらい達成できているかは、以下のようになっています。

Sustainable Development Report 2023から見た、日本のSDGs達成状況
引用:「Sustainable Development Report 2023」

緑が「SDG achievement」、黄色が「Challenges remain」、オレンジが「Significant challenges remain」、赤が「Major challenges remain」となっています。

4番目の「質の高い教育をみんなに」、9番目の「産業と技術革新の基盤をつくろう」が緑で達成していると評価された一方で、5番目の「ジェンダー平等を実現しよう」、12番目の「つくる責任、つかう責任」、13番目の「気候変動に具体的な対策を」、14番目の「海の豊かさを守ろう」、15番目の「陸の豊かさも守ろう」の5つについて深刻な課題が残っている「赤信号」と判断されました(正確には、図にある通り赤信号という表現ではありませんが、本稿ではわかりやすく表現するため達成度に対する「赤信号」という表現を用いています)。

ジェンダーの平等、どのように評価されたか?

それでは具体的に、SDSNのレポートの中身を見てみましょう。

引用:「Sustainable Development Report 2023」

「オレンジ」と「緑」判定の内容は?

まず最初は、結婚している 15歳から49 歳の女性が、近代的な⽅法で家族計画ができているかどうか。いわゆる望まない妊娠をしていないか、近代的な避妊ができているか、という理解でも良いでしょう。赤まではいっていませんが、オレンジということで、まだまだ課題があると判断されているようです。

二番目と三番目の教育を受けられているか、労働に参加できているか、という点は緑。確かに、女性という理由で学校に行けない、仕事ができないという状況はほぼないといえるでしょう。

深刻な課題が残る、「赤」判定の内容とは?

そして、低い評価を受けたのが四番目の女性の議席数、そして五番目の男性と比べたときの労働賃金のギャップです。

日本は、女性議員の数が世界の中でも突出して少ないことで知られています。2023年5月の内閣府の資料によると、女性議員の割合は参議院が26%、衆議院はなんと10%。この衆議院における女性議員の比率は、190カ国中165位ということでした。また地方議会も女性議員の数が少なく、全国に1741ある市区町村議会のうち、275の議会で女性議員の数がゼロとなっています。

引用:内閣府男女共同参画局「女性活躍・男女共同参画における現状と課題」

そして、男女間の賃金格差についても、日本は諸外国に比べ大きくなっています。

同じく内閣府の資料によると、2021年の男性一般労働者の給与水準を100としたときの女性一般労働者の給与水準は75.2。OECDの平均よりも10ポイント以上下回っています。

引用:内閣府男女共同参画局「 男女間賃金格差(我が国の現状)」

まとめ

今回は、2023年に公表されたSDSNのレポートを元に、日本が達成に向けて大きな課題を抱えていると評価された5つの問題のうちの一つ、「ジェンダー平等の実現」について解説しました。少しずつ前身してはいるものの、具体的な数字をみてみると、まだまだ課題が多く残っていることがわかります。

性別に関係なく誰もが活躍できる社会は、将来の世界にとって欠かせない大切な要素です。2030年に向け、さらなる課題解決が求められているといえるでしょう。

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